【エンジン】カブエンジン フルオーバーホール シリンダーヘッドOH
2022年7月3日バイク,ホンダ 横型エンジンエンジン,オーバーホール,カブ,カブ90,シリンダーヘッド,スーパーカブ,ボアアップ
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90ccのシリンダーヘッドの手持ちが無かったので,Amazonにて中華のヘッドを購入しました。そのまま使うのは危険なので分解清掃と調整をしておくことにします。ネットで出回っている安いカブ系エンジンの中華製品は絶対ポン付けしないようにしましょう。最悪エンジン壊すことになります。
中華シリンダーヘッド
鋳物の精度はあまりよくないですね。とりあえず鋳物流し込んで作って,切削加工したって感じ。まぁ通常走行程度ならこだわって更なる加工はしなくてもいいかなと。高回転仕様にされるのなら段差とかも綺麗に削っておくといいかもしれませんが。
バルブは,当たりなどは全然出てませんね。ただ巣組みしただけって感じのヘッドです。
ざっと外観した感じでは,90cc純正ヘッドに似たサイズと感じます。ただカムスプロケは純正と違い3本留めタイプになります。
バルブを差し込んで裏からライトを当てたら予想通り,まったく当たりが出てませんでした。隙間だらけです。ポン付けするとえらい目に遭います。バルブ擦り合わせが必要です。
この時点で,このヘッドは初心者向けではありませんね。ある程度の道具と経験が必要なヘッドです。
バルブ擦り合わせ
バルブコンパウンドとタコ棒を使ってバルブ擦り合わせを行っていきます。私はプロではありませんが,これまでにも何度か擦り合わせを経験してるのである程度は作業できます。中目のコンパウンドである程度擦り合わせしたら,細目のコンパウンドに変更して擦り合わせます。
どのくらいで完了かというのは,感覚と慣れといったところでしょうか。バルブを閉じた時の隙間が無くなるまで作業した感じです。
擦り合わせしてアタリが付くと,バルブフェイスとバルブシートがきっちりと密着するようになり,バルブフェイスの真ん中部分にスジが付くようになります。広すぎず細すぎず,真ん中に綺麗に入ってればOK。通常は1本あたり中目と細目のコンパウンドそれぞれで1分くらい擦り合わせすればいいくらいですが,今回は商品の加工精度が悪かったために時間がかかりました。
本来がコレが当たり前なのですが,アタリが付いて隙間が無くなりました。吸排気バルブ共に同じ作業を行います。
(包丁研ぎの感覚に似たものを感じる)
耐熱塗装
エンジン本体側は耐熱塗装しているので,ヘッドも塗装しました。
組立て
バルブスプリングコンプレッサーを使ってバルブを組み立てていきます。コッターというバルブとリテーナーを固定する部品を入れて組み立てていきます。こいつが入れにくいのなんの。外すときは楽なんですけどね。磁力の無いピンセットを使って丁寧に入れていきます。
この作業の前に,付いてるものが正常か不安だったため,バルブステムシールも新品に交換しています。
バルブタイミング
この時点でバルブタイミングを合わせておきました。隙間は人によって色んな考えがあるようですが,サービスマニュアルに合わせた隙間にしておくことにします。
吸気側を0.05mmにします。
シクネスゲージを曲げて差し込むことになるので,よく言われるのが羊羹切る感覚ですね。慣れですが,ネジを回して差し込んだゲージが動くか動かないかの微妙なところに合わせます。
排気側は0.08mmに合わせました。
エンジンをかけた後再度チェックしてあげたらいいですね。あとは定期的にチェックしてあげるといいです。
これでヘッドOHは完成になります。次は腰上の組み立てになります。
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