【DIY】角目シャリーをカブ4速ミッションで4速化!流用時の注意点とクランクケース移植手順

2022年11月16日その他バイク,バイク,ホンダ シャリー4速化,chary,エンジン,オーバーホール,カブ,クランクケース,シャリー,ホンダ,ボアアップ,ミッション,ロータリーミッション

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

純正の角目シャリーは3速ミッション仕様になっています。

ボアアップして黄色ナンバー化し、法定速度制限(30km/h)が解除されると「あと1速あれば…!」と痛感する場面が増えてきます。時速60kmで巡航するとエンジンが高回転まで回りっぱなしになり、エンジンへの負担はもちろん、走っていて精神的にもかなり疲れてしまいます。

そこで今回は、スーパーカブの4速ミッションを流用して角目シャリーを4速化した際の整備記録と、流用時に陥りやすい注意点を詳しくまとめました。

なぜシャリーに4速ミッションが必要なのか?(黄色ナンバー化の課題)

アップマフラー加工

50ccのまま街中をトコトコ走る分には3速で十分ですが、ボアアップして速度域が上がるとギアレシオが足りなくなります。

シャリーはガソリンタンク容量が小さいため、巡航回転数を下げて燃費を稼ぎ、給油回数を減らしたいという狙いもありました。

カブ4速ミッションがシャリーにポン付けできない理由(軸受の違い)

シャリー4速化

今回4速化するのに利用したのは,スーパーカブの4速ミッションです。といっても,このミッション同じホンダ横型エンジンですが,シャリーにはポン付できないんですよね。年式によって各車のエンジンには色々違いがあるように,ミッションにも違いがあるんです。

シャリー4速化

ホンダの横型エンジン同士だからそのまま組める…と思われがちですが、カブの4速ミッションはシャリーのクランクケースにポン付けできません。

その理由は、ミッションシャフトを受ける「軸受ベアリング」の構造が異なるためです。

  • 角目シャリー純正ケース:軸受の一部が「ニードルベアリング」
  • カブ4速用ケース:軸受がすべて「ボールベアリング」

そのため、4速化にあたっては4速ミッションに対応したカブ用のクランクケースを用意し、そこへシャリーのパーツを移植していく必要があります。

エンジン分解とまさかの「異物発覚」トラブル

まずは車体からエンジンを下ろして分解していきます。

シャリー4速化
シャリー4速化

エンジンを車体からサクッとおろして,分解していきます。寸法はテキトーにエンジン台を作って作業効率をよくしてみました。

エンジン降ろしとクラッチまわりの分解

シャリー4速化

この当時はまだクラッチをマニュアル化してたんですよね。懐かしいです。マニュアルクラッチなのにロータリーミッション,なかなか乗りにくかった記憶があります(笑)

シャリー4速化

ノーマルミッションとご対面,オイル管理はまぁまぁといったところですね。ここで驚きのものを発見しました。

シャリー4速化
シャリー4速化

クランクケースを分割してノーマルミッションと対面した際、底面に「本来そこにあるはずのない金属パーツ(スポークホイールのニップルのようなネジ)」が落ちているのを発見!

シャリーはキャスト風ホイールのためスポークではありません。オイルフィラーキャップから意図的に入れられない限り入り込まない場所なので青ざめました。ギアに噛み込んでロックしなかったのが奇跡です。

分解後、クランクシャフトや腰上パーツ、細かな移植パーツを残し、元のケースと3速ミッションはお役御免となります。

全バラしましたが,使うのはクランクシャフトと腰上部分と,その他購入したカブのクランクケースに移植させる細かいパーツだけです。ケースとミッションは使いません。

4速化の組み立てとクランクケースの準備

用意したカブ用クランクケースの下準備を行います。

カブ用クランクケースの洗浄

シャリー4速化
シャリー4速化

入手した中古ケースはオイル管理が悪かったのかスラッジ(ヘドロ)がひどく、オイルメッシュフィルターも繊維くずで詰まっていました。サンエスKとパーツクリーナーで隅々まで徹底洗浄しました。

手が真っ黒になったため写真は撮ってませんでした^^;

アストロプロダクツ

ケースベアリングの交換手順(規格品番:6001 / 6003)

シャリー4速化

手で回して滑らかでも、ケース分割時にベアリングは新品へ打ち替えるのが鉄則です。買っても安いですからね。

ケース周りをヒートガンやバーナーで少し温め、パイロットベアリングプーラー(またはオールアンカー流用)で抜き取ります。

ベアリングは一般的な規格品が使われているので,6001番を2つ,6003番を2つ買えばOKです。年式によっては使われてるものが違う場合があるので,調べてから買いましょう。ものによっては大きめのホームセンターとかで手に入ったりします。

💡 ケースに使用されているベアリング規格(参考)
6001 × 2個
6003 × 2個
※汎用のNTNやNSK製ベアリングが使用可能です(年式・型式により異なる場合があるため要確認)。打ち替え後は初期馴染みのためにエンジンオイルを挿しておきます。

シャリー4速化
シャリー4速化

強化オイルポンプとニュートラルセンサーの移植

シャリー4速化

強化オイルポンプも前のものから移動しておきます。何も加工したりせずともポンで移動できます。

シャリー4速化
左がNと4速の位置に突起が付いていますが、右はNの位置しか付いていません。このクランクケースはNだけなので3速用を付けました。

シフトドラムに付いているニュートラルセンサーはクランクケース側にはニュートラルスイッチしか付いていないので,4速用→3速用に入れ替えておきます。クランクケース側に4速スイッチがついている場合は,そのまま4速のものが使えます。

4速ミッションを付けたのに3速用のニュートラルセンサーを付けたってのは、4速カブの場合ニュートラルランプとは別に4速ランプが付いているものもあるためです。

【ハマりポイント】シャリー×カブミッション流用の部品違いと対策

実際に組み立てる中で直面した「形状違い・互換性の罠」とその解決法です。

ストッパープレートの形状違いと対策(走行中N防止)

シャリー4速化

パーツリストにある「走行中に4速から直接ニュートラルに入らないようにするストッパープレート」が、入手したミッションに付属していませんでした。

3速用のパーツをあてがうとスプリング形状やクリアランスが異なりそのままでは付きませんでした。

シャリー4速化

3速ミッションの部品をあてがってみるものの,下のスプリングの形状と若干違うようで取り付けられないのと,内側に遊びができるので取り付けられない。何かここには挟まないとケース内で横の遊びもできてしまうため組み立てられない。

シャリー4速化

スプリングごと3速ミッションから移植したらなんとかなりました。

プレートの形状が違うが,動作確認してみても問題なく動いてるので大丈夫と思われます。ちなみに,スプリングとプレートを外して,真ん中のワッシャだけを入れておけば,走行中でも4速→Nに入るミッションが出来上がります。(古いタイプのプレスカブがそんな仕様になってましたね)個人的にはあまりそれは好きではないのでちゃんと組み立てておきました。

部品違い

シャリー4速化

どんどん組み立てていきますが,組み上げ直前で発覚した最大のトラップが「シフトドラムストッパー」の取り付け部の段差違いです。

シャリー4速化
シャリー4速化

カブ用とシャリー用ではケース側の固定ボルト取り付け位置の「段差(厚み)」が全く異なるため、シャリー用を流用しようとするとアームが斜めに傾いて大幅にズレてしまいます。ここはカブ対応の正しい部品を買い直して対処しました。

シャリー4速化
シャリーの取り付け部分
シャリー4速化
カブの取り付け部分

写真のように,カブとシャリーでは取り付け部分の段差が全然違うことが発覚。ベアリングだけじゃなくてこういうところにも違いがあったとは,ひとつ勉強になりました。すぐ部品を注文しました。

シャリー4速化
シャリーについていたシフトドラムストッパー
シャリー4速化
シフトドラムストッパー

部品が届き取り付け,動作確認もしてバッチリです。

仕上げ・クラッチベアリング等の消耗品交換と組付け

シャリー4速化
シャリー4速化

クラッチのベアリングもこの際交換しておきます。ベアリング6000番です。腰上も組み立ててもうすぐ完成です。

シャリー4速化

チェーンテンショナープッシュロッドの先端に付くゴムも新品に交換しておきました。ここはずっと同じ位置で当たるので定期的な交換が必要な部分です。忘れられがちなんですけどね。

腰下・腰上を元通り組み上げ、エンジンオイルを規定量注げば完成です!

まとめ:4速化で劇的に快適!高速域の回転数低下&燃費向上へ

シャリー4速化

部品の互換性トラブルで何度かパーツ手配を挟みましたが、無事にシャリーの4速化が完了しました!

実際に走らせてみると、これまで唸っていた速度域でもエンジン回転数に余裕が生まれ、走りやすさが劇的に向上しました。スピードメーターも余裕で振り切るようになり、長距離ツーリングでの疲労度や燃費の面でも大きなメリットを感じています。

カブミッションの流用は細かなパーツの組み合わせが必要ですが、費用対効果は抜群のカスタムです。ボアアップ後の走りをもっと快適にしたい方は、ぜひチャレンジしてみてください!

Amazon Kindleは、紙の本を持ち歩かなくても、スマホ・タブレット・PCで読書ができる電子書籍サービスです。
小説、ビジネス書、実用書、漫画まで幅広いジャンルがそろっており、通勤時間やちょっとした空き時間を有効に使えます。
定期的に開催されるセールや、対象本が読み放題になる「Kindle Unlimited」も魅力。
本を読む習慣を手軽に始めたい方におすすめです。

Amazon Audibleは、忙しくて本を読む時間が取れない人におすすめ。
移動中や家事をしながらでも、効率よくインプットできます。